令和8年度税制に関する改正点 
 

M E N U

令和8年度税制改正に関する法律が令和8年3月31日に成立し、次の改正が行われました。

<法人税に関する改正点>
  • 賃上げ促進税制の見直し
  • 中小企業技術基盤強化税制の拡充・延長
  • 研究開発税制の拡充・延長
  • 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の拡充・延長
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    <所得税に関する改正点>
  • 物価上昇局面における基礎控除等の対応
  • ひとり親控除額の見直し
  • 住宅ローン控除等の延長・見直し
  • 子育て世帯に対する生命保険料控除特例の延長
  • 極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し
  • 防衛特別所得税の創設
  • 青色申告特別控除の見直し
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    <消費税に関する改正点>
  • インボイス制度の経過措置の見直し
  • 国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し
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    <その他の改正点>
  • こどもNISAの創設
  • 教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の終了
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    最終更新日:2026.9.7

    T O P 令和8年度税制改正点 令和7年度税制改正点

    賃上げ促進税制の見直し


    賃上げ促進税制が次のように見直されました。
    1. 大企業向けの措置は、適用期限(令和8年度末)を待たずに令和7年度末をもって廃止されました。

    2. 中堅企業向けの措置は、物価を上回る安定的な賃上げに向け、適切なインセンティブ機能を発揮する 観点から基準要件を下記のとおりに見直し、適用期限(令和8年度末)をもって廃止されます。

      継続雇用者給与総額  控除率 
      4%以上 10%
      5%以上 15%
      6%以上 25%

    3. 教育訓練費にかかる上乗せ措置については、教育訓練費の増加額を控除額が上回るという会計検査院の指摘も踏まえ、 令和7年度末をもって廃止されました。

    この改正は、令和8年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。


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    中小企業技術基盤強化税制の拡充・延長


    中小企業の積極的な研究開発を促進する観点から、「繰越控除措置(3年間)」を創設するとともに、 増減試験研究費割合に応じた控除率等の上乗せについて、3年間(令和11年3月31日開始事業年度まで) 延長されました。


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    研究開発税制の拡充・延長


    1. 国家として戦略技術分野の試験研究を促進する観点から、新たに「戦略技術領域型」を創設し、 産業技術力強化法の改正法の施行日から、令和11年3月31日までの間に産業技術力強化法の認定を受けた計画に 基づく対象分野への試験研究費について、以下の措置が講じられました。

      • 対象分野

        AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙

      • 税額控除率

        @ 認定計画に従って行う対象分野に係る試験研究費について、40%

        A @のうち、産業技術力強化法の認定研究開発機関との共同・委託試験研究費について、50%

      • 控除上限

        既存の措置とは別枠で@A合計で、法人税額の10%。限度超過額は、3年間の繰越控除が可能

        ※戦略技術領域型の対象とした試験研究費については、既存措置との重複は不可

    2. 研究開発税制の控除対象となる試験研究費のうち、海外への委託研究費について、 国内での試験研究に馴染まない海外での治験を除き、国内の研究人材や研究開発拠点の維持・強化の観点から、 諸外国と同様、一定の(令和8年度:70%、令和9年度:60%、令和10年度:50%を控除対象とする) 制限が設けられました。


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    中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の拡充・延長


    1. 中小企業者等の少額減価償却資産の特例の取得価額基準が、30万円未満から40万円未満へ引き上げられるとともに、 適用期限が3年間(令和11年3月31日開始事業年度まで)延長されました。

    2. 対象法人が「常時使用する従業員400人以下」に縮小されました。

    この改正は、令和8年4月1日以後に取得する資産について適用されます。


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    物価上昇局面における基礎控除等の対応


    所得税の基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ及び扶養親族等の所得要件の改正等が行われました。
    これらの改正は、原則として、令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税について適用されます。
    このため、令和8年12月に行う年末調整など、令和8年12月以後の源泉徴収事務に変更が生じます (令和8年11月までの源泉徴収事務に変更は生じません。)。

    1. 基礎控除・給与所得控除の見直し

      2年ごとに物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げることとされ、令和8・9年分の 基礎控除の額及び給与所得控除の最低保障額はそれぞれ4万円引き上げられます。

      令和7年度税制改正で措置した基礎控除の上乗せ特例について、合計所得金額489万円 (給与収入665万円相当)以下の場合の上乗せ額を42万円まで引き上げるとともに、 給与所得控除の最低保障額が5万円上乗せされます。

      合計所得金額 基礎控除額
      令和8・9年分
      489万円以下 104万円
      489万円超 655万円以下 67万円
      655万円超 2,350万円以下 62万円

      個人住民税について基礎控除(最高43万円)の改正はありません。

    2. 扶養親族等の所得要件等の改正

      基礎控除や給与所得控除の引き上げに伴い、扶養親族等の所得要件等が見直されました。

      1. 同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件・・ 62万円以下(改正前:58万円以下)に引き上げ

      2. ひとり親の生計を一にする子の総所得金額等の合計額の要件・・62万円以下(改正前:58万円以下)に引き上げ

      3. 勤労学生の合計所得金額要件・・89万円以下(改正前:85万円以下)に引き上げ

      4. 家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例について、必要経費に算入する金額の最低保障額・・69万円 (改正前:65万円)に引き上げ

      令和9年度分以後の個人住民税についても同様です。


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    ひとり親控除額の見直し


    ひとり親控除の控除額が、令和9年分以後の所得税について38万円(改正前:35万円)に、 令和10年分以後の個人住民税について30万円(改正前:33万円)にそれぞれ引き上げられました。


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    住宅ローン控除等の延長・見直し


    住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除、いわゆる住宅ローン控除については、 適用期限を令和12年入居分まで5年間延長した上で、既存住宅の利活用の促進や省エネ性能の向上の観点から、 一定の既存住宅に係る借入限度額の引上げなどの見直しが行われました。

    1. 省エネ基準適合住宅の借入限度額の縮小

      <新築>
      借入限度額 2,000万円(改正前:3,000万円)
      子育て世帯等の上乗せ措置 3,000万円(改正前:4,000万円)

      ※新築の省エネ基準適合住宅は、令和10年以降、適用対象外とされます。
      ただし、令和9年12月31日以前に建築確認を受けた場合又は令和10年6月30日以前に建築された場合に限り、 借入限度額は2,000万円、控除期間は10年とされます。

      <既存住宅>
      借入限度額 2,000万円(改正前:3,000万円)
      子育て世帯等の上乗せ措置 3,000万円(追加)

    2. 認定住宅・ZEH水準省エネ住宅の借入限度額・控除期間の拡充

      <既存住宅>
      借入限度額 3,500万円(改正前:3,000万円)
      子育て世帯等の上乗せ措置 4,500万円(追加)
      その他の住宅以外の控除期間 13年(改正前:10年)

      ※子育て世帯等:18歳以下の扶養親族を有する者又は自身もしくは配偶者のいずれかが39歳以下の者。


    子育て世帯に対する生命保険料控除特例の延長


    所得税の生命保険料控除における新生命保険料に係る一般枠について、23歳未満の扶養親族を有する場合には、 現行の4万円の適用限度額に対して2万円上乗せし6万円とする特例が1年延長され、 令和9年の所得税についても引き続き適用されることとなりました。


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    極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し


    税負担の公平性の観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化のための措置が下記のとおりに見直されました。

    <改正前>
    @ 通常の所得税額
    A(合計所得金額※ − 特別控除額(3.3億円)) × 22.5%
    Aが@を上回る場合に限り、差額分を申告納税

    <改正後>
    @ 通常の所得税額
    A(合計所得金額※ − 特別控除額(1.65億円)) × 30%
    Aが@を上回る場合に限り、差額分を申告納税

    ※ 株式の譲渡所得、土地建物の譲渡所得や給与・事業所得、その他の各種所得を合算した金額。

    この改正は、令和9年分以後の所得税について適用されます。


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    防衛特別所得税の創設


    防衛力強化を行うための安定的な財政基盤の確保の一環として、令和9年1月から、 所得税額に対して税率1%の新たな付加税として「防衛特別所得税」が創設されました。

    1. 個人については、居住者又は非居住者に対して課される令和9年分以後の各年分の所得税に係る基準所得税額について、 当分の間、防衛特別所得税が課されます。

    2. 法人については、内国法人又は外国法人に対して課される令和9年1月1日以後に生ずる所得に対する所得税 (利子・配当等に係るもの)に係る基準所得税額について、当分の間、防衛特別所得税が課されます。

    3. 復興特別所得税について、その税率が1.1%(改正前:2.1%)に引き下げられ、 課税期間が令和29年12月31日まで(改正前:令和19年12月31日まで)10年間延長されます。


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    青色申告特別控除の見直し


    青色申告特別控除が、75万円、65万円、10万円、0円(改正前:65万円、55万円、10万円)に見直されます。
    1. 最高控除額が65万円から75万円へ引き上げられます。

      75万円控除を受けるには、現行の65万円控除の基本要件(複式簿記とe-Tax)に加えて、 帳簿の保存方法に関する追加要件を満たす必要があります。
      具体的には、優良な電子帳簿の保存か、電子取引データを会計システムに連携して保存する仕組みの いずれかを実施する必要があります。

    2. 現行の55万円控除はe-Taxによる申告を要件として65万円へ引き上げられます。

      複式簿記で記帳しe-Taxで期限内申告しているものの、優良な電子帳簿などの追加要件を満たさない場合は、 65万円控除になります。

    3. 簡易な簿記による10万円控除について、前々年の収入金額が事業所得・不動産所得ともに 1,000万円を超える場合は10万円控除の対象から除外されます。

    この改正は、令和9年分以後の所得税から適用されます。


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    インボイス制度の経過措置の見直し


    1. インボイス発行事業者となった小規模事業者に関する経過措置(いわゆる2割特例)の見直し

      いわゆる2割特例については、インボイス制度の定着をより確実なものとする観点から、 事務負担への配慮がより必要と考えられる個人事業者については、納税額を売上税額の3割とする (仕入割合を7割とみなす)ことができる経過措置として、さらに2年延長されました。

      この改正は、令和9・10年分の所得税について適用されます。

    2. 免税事業者からの課税仕入れに係る税額控除に関する経過措置(いわゆる8割控除)の見直し

      いわゆる8割控除については、段階的に縮減する方向性は確保しつつ、インボイス制度の 影響を受ける小規模な国内事業者への配慮として更なる激変緩和を図る観点から、 最終的な適用期限を令和13年9月末まで2年延長した上で、引下げペース・幅を緩和するとともに、 1免税事業者ごとの仕入れに係る年間適用上限額が1億円(改正前:10億円)に引き下げられました。

      ※控除可能割合について
      令和8年10月からは70%、令和10年10月からは50%、令和12年10月からは30% (改正前:令和5年10月から80%、令和8年10月からは50%)に段階的に縮減されます。

      この改正は、令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。


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    国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し


    1. 少額免税制度の見直し

      円滑な通関を維持しつつ、国内の小売事業者との公平な競争環境を確保するため、国境を越えて行われる通信販売のうち、 1万円以下の商品について、諸外国と同様、販売者に消費税の納税義務が課されることとされます。

    2. 物品販売に係るプラットフォーム課税

      プラットフォームを介する物品販売で生じている国外事業者の無申告への対処や少額免税制度の見直しに伴う適正課税の確保の観点から、 これらの取引を仲介するプラットフォーム事業者に消費税の納税義務を転換すること(プラットフォーム課税)とされます。

      対象とするプラットフォーム事業者には、高い税務コンプライアンスや事務処理能力が求められること等を考慮し、 プラットフォーム課税の対象となる物品販売の合計額が50億円超のプラットフォーム事業者を対象とし、 その納税義務をプラットフォーム事業者に転換するほか、所要の措置を講ずることとされます。

    この改正は、令和10年4月1日から適用されます。


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    こどもNISAの創設


    次世代の資産形成を促進し、長期・安定的な投資を通じて、大学進学等、成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるよう、 18歳未満の未成年を対象とした新しい非課税投資制度として「こどもNISA」が創設されました。

    1. こどもNISAのつみたて投資枠の対象年齢は0〜17歳、年間投資上限は60万円、非課税保有限度額は600万円です。

    2. ジュニアNISAの非課税期間は原則5年間でしたが、こどもNISAは無期限で保有できます。

    3. ジュニアNISAは投資信託だけでなく個別株も購入できましたが、こどもNISAは現行NISAのつみたて投資枠と同じく、 長期の積立・分散投資に適した投資信託に限定されます。

    4. ジュニアNISAでは、18歳まで原則引き出しできないという制限がありましたが、 こどもNISAでは、以下の条件を満たすこと等で、12歳以上から親権者等による引き出しが可能になります。

      • 用途が子どものためであること(学校の入学金や授業料など)
      • 子どもが引き出しに同意していること
      • 金融機関へ必要書類の提出を行うこと

    こどもNISAは、令和9年1月から適用されます。


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    教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の終了


    教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置は、令和8年3月31日をもって終了しました。

    これまでの利用の実態や格差固定化の懸念、教育費の無償化や負担軽減の進展、 こどもNISAの創設など恒久的な資産形成支援策が整ったことを踏まえ、 教育資金一括贈与の適用期限は延長されずに終了することとされました。

    令和8年3月31日までにこの特例の適用を受けた信託受益権または金銭等については、 引き続きこの特例が適用されます。


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