小さな変化がのちに大きな変化をもたらすというのがカオスの特徴ですが、こうした現象は日常的に身の周りの到るところでー心臓の不整脈、蛇口から落ちる水滴の挙動、麻疹(はしか)、小児マヒ等流行病の拡散、昆虫や鳥の分布の変動、神経の刺激の伝達などーみうけられます。また、粒子の世界や天体の運動の中にもカオスの存在が認められています。 カオスの理論は、数学、物理学、化学、生物学、天文学、気象学などあらゆる分野で研究され、新しい概念がそれぞれの分野で発見されました。経済や金融市場においても市場価格の推移予測や市場でのリスク管理などに応用されています。
カオス理論の魅力はコンピューターの発達により美しいグラフィックスとして楽しむことができるというところにあります。カオス系の単純な方程式をコンピューターで処理していくとパターンがどんどん複雑になり、まるで生き物のようにスケールのちがう複製された図形(自己相似)を繰り返しつくりだしていくのです。
このような図形をベノア・マンデルブローは「フラクタル」と名づけました。フラクタル図には秩序ある不規則性が備わっており、海岸線や樹木の形、雪の結晶など複雑な自然の現象をあらわしたり、乱流のおこるメカニズムや構造を解明するのに利用されています。以下、カオスとフラクタルの特徴的な性質を挙げてみたいと思います。
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ニュートン先生もびっくり! カオス理論 北京で蝶が羽を動かしたらニューヨークで嵐が起きた 単純な方程式からカオスがみえた ストレインジアトラクター 自然をシミュレートーフラクタル 混沌からの秩序ーマンダラ Excelで見るカオスー「EXCELカオス」
カオスとフラクタル オートポイエーシス