平成26年分確定申告のあらまし 
 

 確定申告とは、納税者が1月1日から12月31日までの1年間に得た所得金額とその所得金額に対する税金を確定して、源泉徴収や予定納税で納めた税金と比べ、納めすぎているか納め足りないかを精算する手続きのことをいいます。
 この確定申告を行なうことによって、税金を納めすぎている人は還付金の払い戻しを受け、納め足りない人は差額の税金を納付することになります。

改正のポイント
  • ゴルフ会員権の譲渡損失と損益通算の範囲の見直し
  • 日本版ISAの創設
  • 住宅ローン控除の拡充
  • 住宅ローン控除における既存住宅の範囲の見直し

  • 確定申告の概要
  • 確定申告をしなければならない人
  • 確定申告をすれば税金が戻る人
  • 確定申告の申告期限
  • 確定申告書の種類
  • 所得税の計算順序
  • 所得の種類と計算方法
  • 所得控除の種類と控除額
  • 所得税の税額表
  • 復興特別所得税
  • 最終更新日:2015.2.4

    T O P平成26年度税制改正点平成26年分確定申告のあらまし

    ゴルフ会員権の譲渡損失と損益通算の範囲の見直し


    譲渡損失の他の所得との損益通算及び雑損控除を適用することができない生活に通常必要でない資産の範囲に、 主として趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権等)が加えられます。

    この改正は、平成26年4月1日以後に行う資産の譲渡等について適用されます。


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    日本版ISAの創設


    家計の安定的な資産形成を支援するとともに、経済成長に必要な成長資金の供給を拡大しデフレ 脱却を後押しする観点から、最大500万円の上場株式や公募の株式投資信託等への非課税 投資を可能とする日本版ISA(非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得 等の非課税措置)が創設されました。 

    この制度は、平成26年1月1日から適用されます。

    <概要>

    1. 非課税対象:非課税口座内の少額上場株式等の配当、譲渡益

    2. 非課税投資額:毎年、@新規投資額及びA継続適用する上場株式等の時価の 合計額で100万円を上限(未使用枠は翌年以降繰越不可)

    3. 非課税投資総額:最大500万円(100万円 × 5年間)

    4. 口座開設期間:平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間

    5. 保有期間:最長5年間、途中売却は自由(ただし、売却部分の枠は再利用不可)


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    住宅ローン控除の拡充


    消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し、及び緩和する観点から、 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について、適用期限が平成29年末 まで4年間延長されるとともに次の所要の措置が講じられました。

    平成26年4月1日から平成29年末までに住宅を取得した場合は、控除限度額、最大控除可能額が 次のように引き上げられます。

    1. 認定住宅(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅)を取得した場合の最大控除額を 10年間で500万円(改正前300万円)に、それ以外の住宅を取得した場合には400万円 (改正前200万円)に引き上げられます。

      <一般の住宅>
      居住年 住宅借入金等の
      年末残高の限度額
      控除率 各年の控
      除限度額
      最大控除額
      平成26年
      1〜3月
      2,000万円 1.0% 20万円 200万円
      平成26年4月
      〜29年12月
      4,000万円 1.0% 40万円 400万円

      <認定住宅(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅)>
      居住年 住宅借入金等の
      年末残高の限度額
      控除率 各年の控
      除限度額
      最大控除額
      平成26年
      1〜3月
      3,000万円 1.0% 30万円 300万円
      平成26年4月
      〜29年12月
      5,000万円 1.0% 50万円 500万円

    2. 自己資金で認定住宅を取得した場合及び省エネ等の一定の住宅リフォームを行った場合の 所得税の控除限度額が65万円(改正前50万円)に引き上げられます。

      <自己資金により住宅の取得をした場合の特例措置>
      居住年 対象住宅 対象控除
      限度額
      控除率 控除限度額
      平成26年
      1〜3月
      認定長期優良住宅 500万円 10% 50万円
      平成26年4月
      〜29年12月
      認定長期優良住宅
      認定低炭素住宅
      650万円 10% 65万円

    3. 特定の増改築等(省エネ改修工事・バリアフリー改修工事)を行った場合の住宅ローン 控除の最大控除額が62.5万円(改正前60万円)に引き上げられます。

    4. 所得税から控除しきれなかった額の住民税控除は、限度額が136,500円(改正前97,500円)に 引き上げられます。

    <自己資金により住宅の取得をした場合の特例措置>
    居住年 控除限度額
    平成26年
    1〜3月
    所得税の課税所得×5%(最高97,500円)
    平成26年4月
    〜29年12月
    所得税の課税所得×7%(最高136,500円)


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    住宅ローン控除における既存住宅の範囲の見直し


    居住者が、耐震基準に適合しない既存住宅を取得した場合において、その取得の日までに耐震改修工事の申請等を し、かつ、居住の用に供する日までに耐震改修工事を完了していること等の一定の要件を満たすときは、当該既存住 宅を耐震基準に適合する既存住宅とみなして、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。

    なお、既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除の適用を受ける場合には適用されません。

    この改正は、平成26年4月1日以後に既存住宅の取得をし、自己の居住の用に供する場合について適用されます。


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    確定申告をしなければならない人


     1年間に得た所得金額の合計額から所得控除額を差し引き、その金額をもとに計算した税額があるときは確定申告をしなければなりません。

     給与所得者は毎月の給与や賞与から所得税が源泉徴収され、12月に年末調整で過不足額の精算が行われるため、次に該当しない限り確定申告の必要はありません。

    1. 給与収入が年間2,000万円を超える人

    2. 給与所得や退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える人

    3. 給与を2か所以上からもらっていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と給与所得や退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える人

    4. 同族会社の役員やその親族などで、その会社から給与のほかに貸付金の利子や不動産の賃貸料などの支払いを受けている人

    5. 給与について災害減免法の適用を受けている人

    6. 家事使用人などで給与の支払いを受ける際に所得税を源泉徴収されていない人

     公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の 収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の 所得金額が20万円以下である場合には、その年分の所得税について確定申告書を 提出する必要はありません。

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    確定申告をすれば税金が戻る人


     確定申告をする必要がない人でも、次のような人は、確定申告をすれば源泉徴収や予定納税で納めすぎた税金が戻ってきます。
    1. 源泉徴収された配当や原稿料などの収入が少額で、その他の所得も少ない人

    2. 年末調整を受けた給与所得者で次に該当する人
      • マイホームをローンで取得した人   
      • 多額の医療費がかかった人   
      • 年末調整のときに申告もれがあって控除を受けなかった人   
      • 災害や盗難にあって被害を受けた人   
      • 特定の寄付をした人   
      • 特定支出額が給与所得控除額を超える人

    3. サラリーマンで、年の中途に退職し年末調整を受けなかった人

    4. 予定納税をしたが確定申告の必要がなくなった人

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      確定申告の申告期限


       確定申告は、所得があった年の翌年2月16日から3月15日までの間に行います。確定申告をしなければ ならない人が、申告期限内に確定申告書を所轄税務署に提出しなかったり確定した税金を納付しなかった ときは、加算税や延滞税などが徴収されることになります。
      ただし、還付を受けるための申告書は2月16日前でも提出できます。

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      確定申告書の種類


       確定申告書Aと確定申告書Bのいずれかを使用し、分離課税の所得がある場合や 損失が生じている場合には、確定申告書Bに併せて分離課税用又は損失申告用の 確定申告書を使用します。

      1. 確定申告書A(第一表、第ニ表)

         次の要件のすべてに該当する人が使用します。

        • 給与所得、雑所得、配当所得、一時所得以外に申告する所得がないこと
        • 予定納税がないこと
        • 変動所得・臨時所得の平均課税の適用を受けないこと
        • 繰越損失額がないこと

      2. 確定申告書B(第一表、第ニ表)

         確定申告書Aを使用する人以外の人が使用します。
         

      3. 確定申告書(分離課税用 第三表)

         次の人が使用します。

        • 土地建物等の譲渡所得がある人
        • 申告分離課税の株式等の譲渡所得等がある人
        • 上場株式等に係る配当所得について申告分離課税の適用を受けることを選択した人
        • 申告分離課税の商品先物取引に係る雑所得等がある人
        • 山林所得がある人
        • 退職所得について申告する人

      4. 確定申告書(損失申告用 第四表(一)、第四表(ニ))

         次の人が使用します。

        • 平成26年分の所得金額が赤字の人(原則として青色申告者のみ)
        • 雑損控除額を平成26年分の所得金額から控除すると赤字になる人 
        • 繰越損失額を平成26年分の所得金額から控除すると赤字になる人 
        • 居住用財産の買換え等の譲渡損失の繰越控除や特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除の適用を受ける人
        • 上場株式等に係る譲渡損失の金額又は特定投資株式に係る譲渡損失の金額がある人 
        • 先物取引の差金等決済に係る損失の金額がある人

      5. 修正申告書(別表 第五表)

         確定申告書を提出し、その申告期限後に納税額の過小、還付税額や損失の金額の過大が判明した場合などに使用します。


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      所得税の計算順序


       確定申告をする場合、税額は次の4段階で計算します。

      1. 各種所得の所得金額の計算

         所得を10種類に分けて、各種所得の所得金額をそれぞれ計算します。

      2. 課税標準の計算

         各種所得の所得金額を合計します。なお各種所得に赤字の所得があるときは、その赤字の所得は黒字の所得から差し引きます。また前年以前に発生した繰越損失があるときは、その繰越損失額もここで差し引きます。

      3. 課税所得金額の計算

         課税標準から基礎控除などの15種類の所得控除額を差し引いて課税所得金額を計算します。

      4. 納付額または還付額の計算

         課税所得金額に税率を掛けて税額を算出し、算出税額から税額控除額を差し引いて申告納税額を計算します。さらに既に納めている源泉徴収税額や予定納税額を差し引いて、確定申告で納付すべき税額または還付を受けるべき税額を計算します。

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      所得の種類と計算方法

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      所得控除の種類と控除額

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      所得税の税額表


      課税される所得金額 税 率 控 除 額
      1,000円から 1,949,000円まで 5% 0円
      1,950,000円から 3,299,000円まで 10% 97,500円
      3,300,000円から 6,949,000円まで 20% 427,500円
      6,950,000円から 8,999,000円まで 23% 636,000円
      9,000,000円から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
      18,000,000円以上   40% 2,796,000円

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      復興特別所得税


      平成25年1月から25年間に生ずる各年分の所得税については、 復興特別所得税を所得税と併せて申告・納付します。

      復興特別所得税は、各年分の基準所得税額に2.1%の税率を 乗じて計算します。

      また、各年分の所得については、源泉所得税の徴収の際に復興 特別所得税が併せて徴収されています。


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