表示方法ー直接法と間接法
「営業活動によるキャッシュ・フロー」の表示方法としては、直接法と間接法の選択適用が認められています。
直接法とは、営業収入、原材料又は商品の仕入れのための支出など主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額表示する方法をいいます。
間接法とは、税金等調整前当期純利益に非資金損益項目、営業活動に係る資産及び負債の増減並びに「投資活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に含まれる損益項目を加減算して表示する方法をいいいます。
直接法と間接法による「営業活動によるキャッシュ・フロー」の様式は次のとおりです。
<直 接 法>
T 営業活動によるキャッシュ・フロー | |
営業収入 | xxx |
原材料又は商品の仕入支出 | −xxx |
人件費支出 | −xxx |
その他の営業支出 | −xxx |
小 計 | xxx |
利息及び配当金の受取額 | xxx |
利息の支払額 | −xxx |
損害賠償金の支払額 | −xxx |
・・・・・・・・・・・・・・ | xxx |
法人税等の支払額 | −xxx |
営業活動によるキャッシュ・フロー | xxx |
<間 接 法>
T 営業活動によるキャッシュ・フロー | |
税金等調整前当期純利益 | xxx |
減価償却費 | −xxx |
連結調整勘定償却額 | −xxx |
貸倒引当金の増加額 | −xxx |
受取利息及び受取配当金 | xxx |
支払利息 | −xxx |
為替差損 | −xxx |
持分法による投資利益 | xxx |
有形固定資産売却益 | xxx |
損害賠償損失 | xxx |
売上債権の増加額 | xxx |
たな卸資産の減少額 | xxx |
仕入債務の減少額 | xxx |
・・・・・・・・・・・・・・・ | xxx |
小 計 | xxx |
利息及び配当金の受取額 | xxx |
利息の支払額 | xxx |
損害賠償金の支払額 | xxx |
・・・・・・・・・・・・・・ | xxx |
法人税等の支払額 | −xxx |
営業活動によるキャッシュ・フロー | xxx |
非資金損益項目とは、税金等調整前当期純利益の計算には反映されるがキャッシュ・フローを伴わない項目をいいます。例としては、減価償却費、連結調整勘定償却額、貸倒引当金増加額、持分法による投資損益等があげられます。
しかし、営業債権の貸倒償却損、たな卸資産の評価損等の営業活動に係る非資金損益項目は、税金等調整前当期純利益の計算に反映されるとともに、営業活動に係る資産及び負債の増減にも反映されていますので、非資金損益項目には含まれません。
なお、選択した「営業活動によるキャッシュ・フロー」の表示方法は、毎期継続して適用しなければなりません。